僕がよく見ている アメリカのサイトの中に、JazzStandards.comというサイトがあります。このサイトではジャズスタンダードに関するいろいろなことを上げていますが、メニューの一番上にSongsというタグがあって、そこではジャススタンダードを1番から1000番までランキング順位を付けて紹介しています。1000曲をランク付けをしている、というところが面白いですね。

その1番がBody and Soulだ

そのページへ行くと、一番上に1 1930 Body and Soulと書かれた曲のリストが目に入ってきます。
1930ですから、今から90年前に書かれた曲ですね。作曲は Johnny Green 、作詞は Edward Heyman、Robert Sour、Frank Eyton の3人がクレジットされています。

まず曲名が魅力的すぎ!

Body and Soul、身も心も、と言うんですからグッと来ますよね。その曲名を見ただけで、どんな曲なんだろう、と興味がわいてきます。
曲の構成もかなり凝っていて、2度マイナーセブンから始まるコード進行は、90年も前から普通に使われていたんですね。しかもサビでは半音上のキーへ転調していますし、さらには、サビの最後の小節に特徴的な半音下降のコードが美しく配置されているんですね。

原調はD♭

なぜかこの曲はD♭というフラット記号(♭)が5つも付いたキーで書かれているので、その点でも演奏が難しく、あまり初心者では手が出しづらい曲です。しかしジャズ系のライブハウスでは定番中の定番で、プロのプレーヤーでこの曲を演奏できない人はいません。ですので、演奏での録音は数多くあります。僕のお気に入りというと、やっぱりNat King Cole Trioでしょうか。

Billie Holiday が歌った

もともとはブロードウェイのレヴューに書かれた曲のようですが、ジャズではBillie Holidayの録音が有名です。BillieのキーはA♭ですね。
僕の趣味としては、Julie Londonあたりの歌も好きですし、Mel Tormeもいいな、と思っていますが、彼の歌っている歌詞が一般的な歌詞と違っているので、ちょっと追いにくいところがあります。まあ、女性的な歌なので、ちょっと趣向を凝らしているんでしょうね。

1度は真剣に立ち向かう曲だ

ジャズを演奏したり、歌ったりしている人なら、この曲を避けては通れません。一度は本気で立ち向かってみる曲ですね。なにしろアメリカのサイトでもNo.1にランクされているスタンダードなんですから、やってない、では許されません。
僕はこの曲をピアノでずっと演奏してきましたが、もちろん歌ってみたい、という気持ちは十分あります。でも、Nat King Cole の歌ったテイクがないのが残念です。女性の歌すぎて歌わなかったんだろう、とも思いますが。
男性歌手でこの歌を素晴らしく歌っているテイクがあったら、教えてくださいね。

投稿者: Nao Suganuma

ジャズミュージシャン、ピアニスト&シンガー。Nao Suganuma Jazz Lesson主宰

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