ジャズコードが分からない

確かに、ジャズピアノを始めたばかりの人にとって、コードの押さえ方は鬼門ですよね。耳コピしようと思っても、そのコードの響きに慣れていないので、想像しようがない、という状況に陥ってしまいます。

弾ければ、聴こえてくる

でも大丈夫。基本的な理論に基づいて、自分で弾いてみれば、その響きを耳で覚えられるので、同じようなサウンドの響きを聴きとれるようになります。自分で正しく発音できれば、正確にヒヤリングできる、という英会話の鉄則と同じです。

まず、Cを覚えよう!

コードを弾くには、両手で弾く、と片手で弾く、があります。が、まずは片手(左手)でコードを弾く、から考えていきましょう。
例えばCのように、コードネームがCとか、Fとか、Bbとか、のように一文字しか書いてないコードをトニックコードと呼びます。
トニックコードを弾く場合は、第3音(コードネームがCならEの音)を入れればそのコードの役割は果たしたことになるので、あとはテンションノートを入れたりして自分の好きな響きを作っていくわけです。

テンションノートって?

テンション(緊張)、ノート(音)という意味で、そのコードにいい意味で緊張を加える、かっこよく響くようにする、ための音のことです。では実際にはどんな音のことかというと、下の楽譜を見てください。

これはいわゆるドミソ、Cですね。これで間違いではないんですが、ジャズっぽい響きではありません。つまりテンション(緊張)無し、という状態です。そしてさっき説明したようにCのコードでは第3音(E)が入っていればいい、ということなので、

ということですが、これはコードではありません。コードとは和音という意味ですから、2音以上の音を合わせることです。ではどんな音を足していいのか、というと、Cというトニックコードでは次の音をテンションノートとして足すことができます。

そして出来上がったのが、これ!

ジャズピアニストなら、まずはこれ!です。第3音さえ入れておけば、あとは選べる音がいくつもあるし、左手の指は5本あるので、2和音から5和音までの可能性があり、その組み合わせはメチャたくさんあるわけですが、まずはこれを覚えましょう。
サウンドがいい、高さがちょうどいい、4度で重なるバランスがいい、と全てにおいて完璧な押さえ方なのです。

弾いてみて、響きを感じることが大切!

ジャズピアノでは多くの理論があり、そうした理論を理解することも重要ですが、何より一番大切なのは、自分の感性です。
いくら理論武装しても、自分がこの響きがいい、と感じられない音やフレーズは、結局身につきません。

まずはミ・ラ・レと弾いてみよう!

今回は、トニックコードの考え方と、代表的な押さえ方について説明しました。この講座では楽譜を添付して説明していきますので、まずは弾いてみて、自分の耳でその響きを感じてみてください。このジャズコードの押さえ方シリーズは①~⑤まで予定しています。徐々にUPしていきますが、どの段階でも質問OKです。下のコメント欄からどんどん質問してください。

投稿者: Nao Suganuma

ジャズミュージシャン、ピアニスト&シンガー。Nao Suganuma Jazz Lesson主宰

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