自宅にある程度の宅録環境を持つことは、多くのミュージシャンが望んでいることですね。僕の場合は10年ほど前から宅録を始めて、2018年秋、完全に宅録(ミキシングとマスタリングは外注)でのCDを出しました。

もちろん今でも毎日自宅スタジオの録音システムを使います。レッスンに使ったり、自分の練習や試し録りに使ったり、と、僕にとって宅録環境のない生活は考えられません。

そこでこのブログでは、宅録とはどんなものか知りたいと思っている宅録初心者の方、に宅録の初歩から説明していきます。またすでに宅録をしている、という方に読んでもらっても十分興味がわくような内容にしていきたいですね。

宅録のメリットって何?

音楽を、あるいは音声を、ある程度のクオリティで録音するためには、プロのスタジオを借りる、自宅で録音環境を整える、の2つの方法があります。その2つを比較した場合、それぞれの良さって何でしょう。

費用面では?

プロのスタジオを借りた場合、例えば乃木坂のソニースタジオクラスだったら、レコーディングエンジニアを1人付けてもらって、1日3~40万円くらいになります。しかし、宅録ならこれはタダですね。まず第一に場所代が要らないので、納得するまで何回でも録り直しが出来ます。ただし自宅のスタジオにある程度の録音環境を整えようとすると、そこそこの機材を買い込むことになりますから、一概にどちらが得だ、損だ、とは言えません。

音のクオリティー面では?

最近ではほぼアマチュアクラスの機材、エンジニアとしてアマチュアクラスの腕、しかなくても、プロのレコーディングスタジオの看板を出して営業を始めるケースも多いので、何とも言えません。が、一般的にはプロのスタジオの方が機材、エンジニアのどちらもクオリティが高いので、1発録りでの音質は、プロのスタジオの方が優れていることが多いです。

音楽の種類によって

そうなんです。目指す音楽の種類によって、それぞれのスタジオの利便性はかなり違ってきます。例えばクラッシックを録音する、ジャズバンドを録音する、ロックバンドを録音する、等のように大・中編成の生音を録音する場合は、プロスタジオを使うほうが便利です。まず第一に自宅スタジオではそこまでの人数が入れませんし、マイクの数やミキサーのチャンネル数、等も限られるのが普通です。

しかし打ち込み中心の音楽の場合、こちらは制作者の技量によるところが大きいし、音楽がPCの中だけで完結する場合が多いので、スタジオそのものはそれほど立派でなくてもいいわけです。

Naoさんの場合は?

僕の場合は生音、生録り、だけです。打ち込みはやりません。なので今までの解説だとプロのスタジオを使ったほうがいいんでは、という事になりますが、ちょっと事情があるのです。

僕はマルチプレーヤーを目指していて、ピアノ、ギター、ベース、ドラムス、ヴォーカルを1人でやる、というプロジェクトに取り組んでいます。となるとここは、やはりホームスタジオです。宅録です。

僕の場合、1度に1楽器しか録らない、オーバーダビングを繰り返す、という手順なので、曲によっては1パートだけで何日もかかってしまったりするわけですが、宅録なら全く問題ないですね。

この宅録シリーズでは、僕の宅録環境の紹介や、Dawソフトについて、海外のエンジニアとのコラボ、等、いろいろと宅録にまつわることを書いていこうと思います。その⑩位までを予定していますが、内容的に書くことはとてもたくさんあるので、どこまで行くかまだ分かりません。 

読んでくださった方で、質問、問い合わせがあれば、途中でもかまいませんので、コンタクトから書いてください。

次回②では、宅録を始める環境、について書いてみたいと思います。

投稿者: Nao Suganuma

ジャズミュージシャン、ピアニスト&シンガー。Nao Suganuma Jazz Lesson主宰

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